ブリッジング不良
ブリッジングは、プリンターが下支えのない開いた隙間を横断して素材を押し出す必要があるときに発生します。ブリッジが失敗すると、フィラメントがたるんだり、垂れたり、スパンにわたって糸引きしたりします。ブリッジ性能を向上させるための手法は、温度、冷却、速度の慎重な制御が必要となる点で、オーバーハング性能の改善と非常に似ています。
よりきれいで安定したブリッジを得るために、スライス設定やプリンターのセットアップでいくつかの調整を行うことができます。
主要な設定と技術
印刷速度を下げる: 印刷速度を落とすことで、押し出されたフィラメントが中空でたるむ前に固まる時間が増えます。典型的なブリッジ速度はフィラメントや隙間の長さによって異なりますが、15〜30 mm/s程度です。
冷却ファンの速度を上げる: 急速な冷却は押し出し後のフィラメントを素早く固化させます。ブリッジ部分ではパーツ冷却ファンを最大にすることで品質が大幅に向上することがあり、特にPLAや冷えやすいフィラメントで効果的です。
ノズル温度をやや下げる: 温度を5〜15°C下げると、押し出し時にフィラメントが流動的すぎるのを防げます。目標は流動性と剛性のバランスをとることです。
スライサーでブリッジ検出を有効にする: Bambu Studio、PrusaSlicer、Curaなどの多くの最新スライサーには専用のブリッジ設定があります。これらはブリッジ領域を検出すると自動的に速度を遅くし、冷却を強めます。
ブリッジ用の押出しフローを調整する: ブリッジではやや少なめに押し出す(例:フロー90〜95%)ことで、たるみや塊の発生を防ぐのに役立ちます。
デザインで支持のないブリッジ長を最小化する: 可能であれば、長いスパンをモデル内の小さなアーチ形状、リブ、あるいは小さなサポートタブで支えるようにしてください。
フィラメントの状態を確認する: ブリッジ不良は湿ったフィラメントが原因で起こることもあります。印刷前に適切に乾燥させておいてください。湿気は気泡や押出の不均一を引き起こします。
ノズルを清潔に保つ: ノズル先端の残留物がブリッジ中にフィラメントを引っ張ったり引きずったりして、不均一な線を生じさせることがあります。
ブリッジ改善の要点(まとめ)
ブリッジ部分の印刷速度を遅くする
パーツ冷却の気流を増やす
ノズル温度を適度に下げる
スライサーのブリッジ設定を利用しフローを調整する
支持のない隙間を短くなるよう設計する
フィラメントを乾燥させ、ノズルを清潔に保つ
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